思考力・判断力・表現力
入試改革のキーワードです。
知識の詰込みではなく、自分で考えるということは、本当に大切なことだと思います。
では、「考える」とはどんなことなのでしょうか?
勉強しているのに結果が出ないという生徒さん、実はこの「考える」の意味をしっかり理解していないのではないかと思うんです。
とある中学生の数学の問題です。一次関数なので、中学2年生の夏休み明けくらいには習うでしょうか。
ある町の水道料金は、使用量が10㎥から25㎥までの範囲では、使用した水の量の一次関数になっている。ある家庭では、3月に12㎥使用して2400円、4月に16㎥使用して3400円であった。5月には19㎥使用したとすると、水道料金はいくらでしたか。
生徒さんは、一生懸命考えていました。
でも、その考え方とは・・・問題を見つめて頭の中で「この問題の意味はどういうことなのだろう?」「何をすれば答えが出るのだろう?」という方法です。
もちろん、どうすれば解けるのだろうと考えるのは当たり前なのですが、本当の「考える」というのは、私は「手を動かすこと」だと思っています。
上の問題で悩んでいる生徒さんに、こんなアドバイスを伝えました。
「2点、(3,4)(9,8)を通るグラフの式ってどうやって求める?」
すると、「あ!!」という声が。
そう、ここで気付いたわけです!素晴らしい!!
単純に(12,2400)(16,3400)を通るグラフの式を求めて、Xに19を代入すればいいだけですね。
これは、まず手を動かしてグラフを書けば、かなり難易度の低い問題とも言えます。ところが、
「10㎥から25㎥までの範囲では」とか
「使用した水の量の一次関数になっている」という言葉を見ると、ちょっと身構えてしまうわけですね。
特に数学に関しては、この「手を動かす」ということを重視しています。これ、本当に大切なことなんです。
逆に言えば、例えば家庭学習などでは、手が動かなくなったら次の問題へ行くべきなのかもしれません。
考えたけれどわからなかった。
よく聞く言葉のような気がします。
でも、英語だったら、本当にわからない英単語すべてを調べたのか?数学ではグラフを書いてみたのか?角度を求める問題であれば、関係ないと思われる角まですべて調べたのか?社会なら教科書を読んでみたのか?
つまり、手を動かして考えてみたのか?ということになります。
正しい学習方法であれば、確実に知識は身につき、さらにその知識を活用できるようになります。
面倒なことを面倒でないことにはできません。面倒なことは、どうしたって面倒なことなんです。
あとは、それを実行するのかしないのか・・・。
さあ、今日から正しい考え方を身につけて、一緒にがんばりましょう!!!