高校生の面談を行なっているのですが、文系と理系の選択の仕方に疑問を感じる生徒さんがいます。
「数学が苦手だから文系」
「国語が苦手だから理系」
得意だから、ではなく、苦手なものを避けたいのでという理由での文理選択。
そもそも、「◯◯を学びたいから」という理由ではないことが・・・。
ただ、話を聞くと、普段周囲から言われている言葉も影響しているのだと思います。
それは、「とりあえず国公立を目指せ」という言葉。これは、以前から言われていることで、地方の高校の先生の口癖のようなものでもあります。
国公立大学って、全国に180くらいあるわけです。学部も学科も様々です。
それなのに、何を学びたいとか、その大学・学部を出ると将来どんなことができるようになるのかとか、そういったことを無視して、国公立大学へ行けだけでは無責任ではないでしょうか?
ヒーローズ松本沢村校でも、もちろん国公立を目指すコースはあります。地元信州大学へ進学して親孝行してほしいという想いもあります。
それでも、大学合格保証コースでは私立大学もガンガン勧めていますし、他県の大学を勧めるケースもあります。
高校間では、現役で国公立大学に何人合格した、などという影の争いがあるとかないとか・・・。そんなことに利用されたらたまったもんじゃありません!
大学は、とりあえず行くところではなく、自分の将来と結びつけて、やりたいことを学びに行く場所です。
進学後の楽しい生活の話もします。一年の半分近くが休みという経験も、大学生にしかできない貴重なものでしょう。ただし、それはオプションの楽しみであり、本来は専門的に何かを学ぶところです。
国公立か私立か・・・。当然お金が絡んできますので、重要な選択ではありますが、もっと様々な角度から比較検討するべきですし、その中での「文系と理系」を、単に得意とか苦手だけで決めるのは、あまりに安易だなと思うんです。
そもそも、苦手だから塾に通ってもらっているわけですから、合格はしますよ!してもらいます!!
入試はどんどん変わっていきます。
早稲田の政経が今後数学を必須にするように、苦手だからと避けていたものも、今後は避けられなくなることだってあるわけです。
その時に必要なのは、「◯◯を学びたい」という強い意志ではないでしょうか?
関わる大人も、きちんと大学に進むメリットを伝えられるようになりたいものです。